膜分離 方程式解法ソフト
【問題】 膜厚み l =0.0008 cm, 膜面積 A
=24.5cm 2,
の膜モジュールで,Ff=
0.5 cm3(STP)/s, Ph=
76 cmHg, 圧力比γ = 0.10 , カット(=Fp/Ff)
が0.5
の条件で操作する.供給側入口空気の露点が 10℃,供給側出口空気の露点がそれより 10℃下がったとき,この膜の水蒸気および空気の透過係数Q1,
Q2
および理想分離係数 α(=Q1/Q2)を求めよ.
【解】 図のように「供給側プラグフロー−透過側完全混合モデル」を用い,膜モジュールまわりの流量F ,流れ中の水蒸気濃度x を定義する。
微小膜面積dA における透過の基礎式は,
−dFx =(Q1PhdA/δ)(x−γxp)
−dF(1−x )=(Q2PhdA/δ)((1−x)−γ(1−xp
))
ここで,F:流量(空気+水蒸気)[cm3(STP)/s]
x:水蒸気濃度[mole fraction]
Q1:水蒸気透過係数
[cm3(STP)・cm/(cm2・s・cmHg)]
Q2:空気透過係数
[cm3(STP)・cm/(cm2・s・cmHg)]
Ph:供給側圧力(大気圧)[cmHg]
Pl:透過側圧力
[cmHg]
A: 膜面積[cm2]
δ:膜厚み[cm]
γ:圧力比(=Pl/Ph)
これを各成分流量F1:水蒸気,F2:空気になおして,これらを表す微分方程式が次式となる。
−dF1/dA=(Q1Ph/δ)(x−γxp)
−dF2/dA=(Q2Ph/δ)((1−x)−γ(1−xp))
x=F1/(F1+F2)
Q1,Q2を仮定して,Ff,xf を初期値として,A まで積分すると,出口でのF,x が求められる.これが問題にあうよう試行する。
空気の露点td [℃]と空気中の水蒸気分圧p* [kPa] との関係は, log p* =A-B/(C+td) ただし A=7.4995, B=1885.5, C=244.434 である.空気中の水蒸気濃度 x は x =p*/101.3 kPa である.
【実習】記述は式をそのまま書くだけ。Q2, alphaを仮定して、Cut=Cut1, xo=xo1となるよう試行する。