計算できる化学工学資料 管内流れの圧力損失

 

内径 D = m, 管長さ L = mの円管内を、流体が V = m3/s で流れるときの圧力損失ΔPf を求める。
ただし、
流体の密度 ρ= kg/m3 (水:1000,空気:1.2) 、
粘性係数 μ= Pa・s (水:0.001,空気:0.000018(20℃))
管壁の粗さ e '[mm]= mm(引抜管0.00152, 市販鋼管0.0457, 鋳鉄管0.0259, コンクリート管0.305-3.05 mm)
とする。


管内平均流速 u = V/(πD2/4)= m/s
レイノルズ数 Re = ρuD/μ=

管壁の粗度 e/D =(注:e [m]/D [m])

水平管における圧力損失(摩擦圧力損失)はファニングの式:
ΔPf = 2f ρu2L/D =4f (ρu2/2)(L/D)
で与えられる。f [-]が摩擦係数で、Reと管壁面の粗さの関数である。

層流範囲(Re < 3×103)では理論的速度分布(放物線速度分布)より
ΔPf =32μLu/D2 (ハーゲン・ポアズイユ式)
なので、
f =16/Re =

乱流範囲で平滑管についてはカルマンの式:
1/√f = 4 log(Ref ) -0.4 
を用いる。適用範囲は3×103<Re <3×106。この式の形式は円管内乱流速度分布式から導かれ、係数は実験値に合うよう修正したものである。f について陰関数なので試行法が必要である。

ここでは、これを近似して粗度の影響を含めた式 :
f =0.0626/[log( (e/(3.7D ))+(5.74/Re0.9) )]2=
を用いる。(カルマン式との誤差は-0.6〜+1%)

問題の条件ではなので f =

よって圧力損失は、
ΔPf = 4f (ρu2/2)(L/D)= Pa= kPa= Kg/cm2


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