計算できる化学工学資料 実在気体の PVT, 圧縮係数 z

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臨界温度 Tc = K 、 臨界圧力 pc = M Pa 、偏心因子 ω=
である気体の、温度 T = K 、圧力 p = M Pa 、での分子容積 V を、Lee and Kesler式から圧縮係数 z を求めることで推算する。
(初期値はメタンの値)

   

対臨界温度 Tr = 対臨界圧力 pr =、対臨界容積  Vr =

z =

これより 
分子容積 V = zRT /p = m3/mol = cm3/mol

ここではSteffensenの反復法で解を求めた。反復回数Tr <1 では解が得られない場合が多い)

zfact3.gif (9327 バイト)

【説明】 Lee and Keslerは各物質の偏心因子ωと、炭化水素のPVT を個々に定式化したBenedict-Webb-Rubin式を利用して、z の相関式を提案している。

zfact1.gif (1433 バイト)

BWR式:
zfact2.gif (3075 バイト)

式中の定数は基準物質としてω= 0 のAr などの球形分子を、参照物質としてω= 0.3978 (=ωr )の n-C8H18 により決められた。この式はTr =0.3〜4, pr =0〜10の広範囲の気液両相に適用できる。Tr , pr からz を求める場合、計算上はVr に関する非線形方程式を解くことになる。

この計算の場合 z (0) =    ,
(ω/ωr)(z (r)-z (0))=

Lee-Kesler式の定数

  基準物質 z (0) 参照物質 z ( r)
b 1 0.1181193 0.202658
b 2 0.265728 0.331511
b 3 0.154790 0.027655
b 4 0.030323 0.203488
c 1 2.36744e-2 3.13385e-2
c 2 1.86984e-2 5.03618e-2
c 3 0.0 0.016901
c 4 0.042724 0.041577
d 1 1.55488e-5 4.8736e-5
d 2 6.23689e-5 7.40336e-6
β 0.65392 1.226
γ 0.060167 0.03754

 

(参考資料: R.C. Ried, J.M. Prausnitz, B. Poling: The Properties of Gases and Liquids, 4th edition, p. 47, McGraw-Hill (19867).


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