Web版 化学プロセス集成
石油成分の水素化脱硫

 


原油から得られたナフサ,灯油,軽油などの成分中には1%程度の硫黄分が含まれる。油中の硫黄化合物は水素の存在下で接触的に分解され,硫化水素 H2S として除去され,油中の硫黄分を0.05%以下とする。これを深度脱硫と呼ぶ。油中の硫黄成分と水素との反応式の例を示す。

水素化脱硫反応の反応条件はナフサで圧力 5〜30 atm, 温度 250〜330℃,軽油で 40〜80 atm, 300〜400℃,重油で140〜250 atm, 350〜430℃である。 触媒はアルミナを坦体とし,Mo, Co, Niなどの金属を坦持したものである。

ビデオ資料 出光興産北海道製油所(公開手続中)

反応装置はガス,液ともに下向きに流れるトリクルベッド形式である。


参考資料
石油学会編:「石油精製プロセス」,講談社 (1998)


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