分離精製工学は「化学工学」のIdentityである。拡散分離操作として蒸留,吸収・・と単位操作別に体系化されてきたが,今日新分野(膜,クロマト,バイオプロダクト分離・・)が次々発展し,分散化の傾向にある。 化学工学としては各分野毎に進展を図る一方、単位操作を再度統合して分離精製工学として体系化する必要もある。各単位操作で共通している考え方,取り扱い方を考える。
また、化学工学におけるいろいろなモデルは、物質収支と平衡関係の組み合わせによる非線形連立方程式として定式化される。化学工学伝統の「図式解法」は計算機の無かった時代に、これをグラフ上で解く、先人技術者の偉大な工夫である。しかし今日非線形連立方程式や微分・積分問題はパソコン上で手軽に解けるようになった。
再整理した単位操作について、日本が誇る 方程式解法ソフト「EQUATRAN-M」(オメガシミュレーション(株)) (三井東圧化学(株)より移管)で演習する。EQUATRANに待望のLANパックが出ました。これで学生一人あたり数万円の予算で導入できます。
付録 方程式解法ソフトによる化学工学演習 精留 吸収 反応工学 混合特性 制御